2009年5月24日日曜日

ヴィデオを待ちながら

東京国立近代美術館工芸館と東京国立近代美術館のセットのチケットが800円ぐらいだったので、東京国立近代美術館の「ヴィデオを待ちながら」という展示会も行ってきました。
ビデオアートって、昔当時付き合っていた彼女と六本木の森美術館で見て以来だな思いつつ、あれは刺激的で楽かったなと思いつつ。
(当時の彼女は今の妻ですが。)

今回の展示会は、ブラウン管テレビやプロジェクターを使って50点ほどのビデオが流れているという非常にヘビーな展示会でした。


印象的だった作品を幾つか紹介します。

・拡張された表情(エリックと)
父親が色々と表情を変化させ、息子がビデオを通して変化する表情を察知し、それを模する作品です。
伝えたいことは分からないですが、表情を模するまでのタイムラグが少し滑稽です。
そして何より、色々と変化させる親子の表情が可愛いらしい。

・向き合った鏡と時差を持つヴィデオ・モニター
向き合った鏡が2つあり、それぞれの鏡に5秒前の映像を流すヴィデオ・モニターを設置した部屋です。
鏡の中が幾重もの世界になっており、5秒前の自分の行動や、5秒前まで存在していた人間が映し出されて面白かったです。
ちょっと不思議で、不気味な空間でした。

・事の次第
ピタゴラス装置(ビー玉等を転がして、次々と物を倒したり滑らしていく装置)の応用版。
これは凄かったです。
本来は物を倒したエネルギーとかで連動的に他の物を動かす仕組みなんでしょうけど、火を灯した蝋燭の中に大量の蝋を流し込んだり、液体窒素を空気中に分散させる勢いで他の物を動かしたり、床にばら撒かれたオイルの上に蝋燭を落としたり、そのオイルの先端に導火線が置かれていたり・・・、危なすぎて、驚きの連続でした。
そして、均衡を破るエネルギーがどれも絶妙です。

大半は僕の理解を超えた不気味な作品でしたが、ユーモラスでシュールな作品や、ひたすら感心してしまう驚きの作品や、何となく見入ってしまう作品など色々なタイプの作品があり楽しかったです。
アートの幅の広さに感心させられてしまいました。

これも時間と興味がある方はどうぞ。

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東京国立近代美術館
http://www.momat.go.jp/

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