2009年2月28日土曜日

沸騰都市 TOKYO

VAIOを買ってから気になる番組をPCに録画して、時間がある際に見るようにしています。
最近気に入ってる番組が『プロフェッショナル』と『NHKスペシャル』というNHKの番組です。
特に『NHKスペシャル』の中でも『沸騰都市 最終回 TOKYOモンスター』は面白かったです。

どこまでも加速し続ける東京という都市の展望を見出す内容となっています。
誰かの意志ではなく、個々の意志が自然とよせ集められた結果として、とてつもない街を、とてつもないスピードで作り上げていくことを意識させられます。

番組内では『ひと、もの、かね』が東京に集約し、東京というモンスターを生み出してしまったことを繰り返し語られています。
もはや誰かの意志ではなく、誰も止めることはできないと。
考えてみれば、本当に1つのとても大きな生き物みたいですよね。

このことが良いことか悪いことかは分かりません。
只、圧倒的なエネルギーが寄せ集められた開発されていく都市に、私は反発しつつも楽しんだりもしています。
日本経済の観点から考えてもこの開発は止められないし、私が感じているような個人の小さな意識がどんどん開発を加速化させていくのでしょうね。
東京を支えている素晴らしきインフラに感謝をしなければいけないのですが、恐ろしさを感じずにはいられません。

加速化する東京に対し、豊洲北小学校の校長先生がお祭りを開催して、次のように語っておられたことが印象的でした。
「ここは特段大きな自然があるわけではないけれども、人が自然であるべきだと思う。」


尚、下記の日程で再放送があるので、興味がある方は見てみてください。

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2009年3月12日(木) 午前0時45分~1時34分(11日深夜)総合

2009年2月16日月曜日

史上最強の投資家 バフェットの教訓

自分の血と肉にしたいと思える本。
『史上最強の投資家 バフェットの教訓』は、アメリカの最強の投資家と言われているウォーレン・バフェットの格言集である。

当初は投資で大儲けした人間の語録を読んでも、直接的な勉強にはならないと思っていたのだが、とんだ誤解であった。
確かにバフェットの言葉だけを集めていたら理解しにくかったかもしれないが、彼の義娘であったメアリー・バフェットによる解説が非常に素晴らしい。
もちろん、バフェットの言葉が素晴らしいことが前提なのだが。

本書は全体を通して、バフェットの投資に対する基本的な考えを何度も繰り返し書かれている。
なので、投資に対する考え方を学ぶ上では最高の教科書になると思う。
(テクニカルなことはあまり書かれていません。)

しかし、やはりそれだけではない。
人生の成功者としてのバフェットの言葉は深く、何度も私の胸に突き刺さる。
仕事や人生に対する考えを学ぶ上でも、良き指針を示してくれる本であった。

何度も読み直し、身体に染み込ませたいと思えた。

2009年2月14日土曜日

VAIO type L 15.4型

昨年末にDELLのPCが故障しましたので、新しく買い換えました。
今度は日本メーカーがいいなと思い、選んだのがSONYの『VAIO type L 15.4型』。

主なスペックは以下のとおり。
OS:Windows Vista Home Premium
CPU:Core2 Duo 2.10GHz
メモリ:2.00GB
HDD:160GB
地デジあり

2ヶ月ほど使ってみましたので、少し感想を書かせていただきます。

□デザイン
 素晴らしい。言うことなしです。
 無線LANも搭載されているので、コードが電源と地デジしか必要ないのが嬉しいです。
 デスクトップで、これほどスタイリッシュなPCはなかなかないでしょう。
 
□静音性
 なかなかよいです。
 たまにファンが回転しますが、ほぼ無音に近いです。
 前回のDELLに比べれば、文句ないです。

□処理速度
 Vistaということで、懸念していたんですが問題ないですね。
 少し起動が遅いのですが、他は全くストレスを感じません。
 DVDをエンコードしながら、iTunesで綺麗に動画も観れます。
 テレビアプリケーションを起動しながら、ネットサーフィンもできます。

□付属ソフト
 VAIOの付属ソフトって思った以上に多いんですね。
 あまり気に入ったのがなかったので、幾つかスタートアップから外しました。
 只、SoundFlowというアプリケーションが固まりやすいのが残念でした。

□グラフィック性能
 解像度が1280×800なので、あまり広くはないです。
 もう少し頑張ってほしかったです。
 タスクバーを自動的に隠し、Google Chromeを使っています。

□コストパフォーマンス
 このデザインとスペックで保障込みで11万円位。
 素晴らしいコストパフォーマンスです。
 後は、ソニータイマーが起動しないのを祈るばかりです。

写真です。SEらしくないPCです。


SONYといえば、最近発売した『VAIO type P』もよさそうですね。
Netbookブームとは一線を置き、素晴らしい付加価値があるPCに思えます。

経営状態は芳しくなさそうですが、所有欲を沸き立ててくれる機器をこれからも作っていただきたいです。

2009年2月13日金曜日

ブログを書くこと

私は音楽と小説が好きだ。
それがないと生きていけないとは思わないが、あれば多少人生を潤してくれるとは思う。
何故音楽と小説が好きなんだろうと考えると、色々な要素があるだろうが、その1つに
「自分の想いを伝えることを厭わずに、世の中になにかを訴えかけている」
姿が魅力的に感じるということがある。

その主張が正しいか正しくないかはよしとして、必死で考えて自分で自分を信じているならば、
その姿を世の中に体現することは、やはり格好良いし、素敵なことだ。

このブログを書き続けることには、そういう姿に対する憧れのようなものが少なからずある。
別に書くことで世の中が変わるとか、誰かの考えを変えることができるとは思ってはいない。
だけど、私の考えや興味を持っていることが、ほんの僅かでも誰かの考えるきっかけになってくれたらいいなとは思ったりもする。
「何も変わらないだろうが、何かが変わることを信じて。」
せっかくこの時代に生まれたのだから、そんな絵空事を並べながらブログを書き続けている。

PS.
皆さんは「エソラ」と聞いて何を思い浮かべるだろう。
私が知っている「エソラ」とタイトルに使われているものに、Mr.Childrenの曲と文芸雑誌のようなものがある。
両方とも「絵空事」に由来して名付けられたそうだが、Mr.Childrenのエソラには次のようなフレーズがある。

雨に降られたら 乾いてた街が 滲んできれいな光を放つ
心さえ乾いてなければ どんな景色も宝石に変わる

また、文芸雑誌の紹介には次のように記されている。

「エソラ/esora」は「絵空事」の頭三文字から。
想像力や空想力、虚構、絵空事の世界には、現実の個人や世界を変えうる力が秘められている。
――そんな希望をこめて。

別に絵空事でもいいじゃないか。

2009年2月11日水曜日

お金を知る技術 殖やす技術

貯蓄から投資への流れは本当に正しいのか?
この本の著者小宮一慶氏はまずそこに問いを投げかけます。

本書において、お金を殖やす技術として主張していることは次の二点です。
1.金融を知ること。
2.ライフスタイルに応じた金融商品の活用方法を知ること。

1点目、金融を知ることについてです。
本書ではウォーレン・バフェットの格言を引用し、プロと素人が混在する金融市場においての経済・金融の基礎知識の必要性を訴えています。
その中でも、詳しく説明されているのが為替、株価、金利の仕組みです。
幾つかのケースを想定し、それぞれの数値がどのように変動し得るのかを分かりやすく説明されています。
また、株・預金・国債・商品といった金融商品ごとのリスクや景気との相関についても書かれており、勉強になりました。

2点目、ライフスタイルに応じた金融商品の活用方法を知ることについてです。
まず、個人が生涯にわたってかかるお金の見通しをつけ、「守るお金」と「攻めるお金」を切り分けて運用することが大事だと訴えています
守るお金とは、ある一定の生活水準を維持するためのお金のことを意味します。
守るお金については、預金、国債などのリスクが低く元本が保証されている金融商品での運用を推奨しています。

また、攻めるお金とは、「資金」的あるいは「時間」的に余裕があるお金のことを意味します。
攻めるお金については、時間的にリスクを取り返せる余裕があるのならば、投資信託や株式によって元本の上昇を狙った運用を、
そうではなくリスクを食い止めたい人には、配当を狙った投資信託や株式での運用を推奨しています。

もちろん、よい投資信託や株式の見分け方や運用方法についての説明もなされています。

私は、本書を通し、為替・金利の変動の仕組みが大分整理された気がします。
また、生涯のお金の運用イメージも多少見えてきた気がし、無意味に投資を勧める本よりは何倍も有益でした。

これからのお金の運用に興味がある方はご一読をお勧めします。


2009年2月9日月曜日

世界の終わり、あるいは始まり

久しぶりに本格的なミステリーを読みたくて、手にしたのが歌野晶午の『世界の終わり、あるいは始まり』。
仰々しいタイトルだが、内容もなかなか仰々しい。

粗筋はを簡単に説明すると、埼玉近辺で小児誘拐事件が立て続けに起こる。
身代金はどれも200万円以下の少額。
しかし、たとえ身代金を払っても、誘拐された子供は短銃で撃たれ遺体として発見される。
そんなニュースを傍目に「哀れには思うが、我が子が狙われなくてよかった。世間は物騒だが、我が家は相変わらず平和だ。」と考えている父親がいる。
しかし、その父親が息子の部屋に入った際に、息子と事件との関連を見つけてしまう。
その時に父親が起こす行動とは・・・。

粗筋はそれほど目新しくはないが、小説の構成が斬新ではある。(ネタバレになるので、詳しくは説明しないが。)
だけど、私個人的には受け入れがたいな。
構成でごまかして、伏線や謎解き、疾走感といったミステリーの醍醐味が失われている気がする。
途中までの展開は好きだったし、最後にどんでん返しがあると期待していたので残念である。
かと言って、心に響くメッセージ性のようなものも感じられなかったし。

それと事件に社会的な問題を反映させたのかもしれないが、あまりにもリアリティが感じられないし。
まぁ、緊迫感はあったのでそれなりに楽しむことはできましたけど。

暫くは歌野作品はいいや。

2009年2月7日土曜日

ビジネス頭を創る7つのフレームワーク力

最近耳にすることが多い勝間和代さんの著書『ビジネス頭を創る7つのフレームワーク力』を読みました。
本書は社会人として必要とされる考え方や、頭の鍛え方を分かりやすく解説してくれています。

私は普段は仕事に直結しそうにないビジネス書はほとんど読まないのですが、勉強になりましたので紹介します。
まず、目次を見ることで本書の概要を把握できそうなので、書きだしておきます。

題1章.「ビジネス思考力」を定義する!
題2章.ビジネス思考の基礎となる7+1の力
題3章.一つ目の力 論理思考力
題4章.二つ目の力 水平思考力
題5章.三つ目の力 視覚化力
題6章.四つ目の力 数学力
題7章.五つ目の力 言語力
題8章.六つ目の力 知的体力
題9章.七つ目の力 偶然力

第1章と第2章に関しては、社会人としての根本的な考え方の方向性を示しています。
基本的なことが書かれており、読んでいて損はないと思いますが、本書のメインは第3章以降です。

第3章から題9章に関しては、それぞれの思考力を身につけるための基本的なテクニックと実践方法を説明しています。
個人的に印象的だったのが、水平思考力と数学力と偶然力。

水平思考とは、既成の枠に捕らわれずに、視点を広げて問題解決を図る思考方法です。
この思考法のポイントとして、「前提を疑う」、「見方を変える」、「組み合わせる」を挙げています。
私は論理的に考えることばかり重要だと思い込み、水平思考は意識すればできるものだと思っていましたが、言うのは易し、行うは難しです。
試しに下記の問題を考えてみてください。

肖像画を前にして男がこう言った。
「私には息子も兄弟もいないが、この人物の父は私の父の息子だ。」
肖像画に描かれていたのは誰なのだろう。

答えは、「その男の娘」です。難しいですよね。
水平思考が実際の仕事とどのように結びつくか定かではないのですが、身に付けて役に立つスキルかなと思います。


次に数学力とは、数字を使うことで情報を極限までシンプルにし相手に伝える力です。
著者は数学力の重要な役割を下記のように述べています。

いったい、何の数字を使って何を訴えれば、相手の心にいちばんひびくのかということを観察しながら数字をつくっていく

ごもっともです。
具体的な数字を効果的に使うことで、相手の感性にグッと訴えることができますからね。
普段から意識をしたいと思います。


最後に偶然力とは、予期せぬことを最大限に活用する力(セレンディピティ)です。
偶然力のポイントとして、「魅力的な人々に会う」、「ポジティブな視点」等を挙げています。

その他のポイントは当たり前のことばかりだったんですが、仕事に不満があるとつい忘れがちになることです。
そういう時こそ、人とのつながりやポジティブな視点で、偶然のチャンスを逃さないよう心がけることが大事ですね。
私は、人との出会いが苦手な性質なので、心に留めておきたいと思います。


以上、かなり局所的にしか取り上げれず恐縮ですが、私は読んでみて自分の考え方の幅が広がった気がしました。
よかったです。興味のある方は是非ご一読下さい。


2009年2月1日日曜日

海に住む少女

フランスの詩人シュペルヴィエルによる短編集『海に住む少女』。

童話や聖書等を「人間」と「動物」の視線から、「生の世界」と「死後の世界」の視線から描いています。
どれも、すごく曖昧で不確かな物語のような気がします。

きちんとは理解できていない。
孤独で残忍な物語が多く、哀しいはずなのに、哀しみや切なさっといた気持ちがポカンッて宙に浮かんだ感じ。
少しだけ、そこはかとなく哀しい。

訳者の方が「自分が透き通ってゆくような不思議な感覚」と評していますが、それに近いのでしょうか。
不思議な読後感です。

多分、この本を読むことで、何かを得られるとか、楽しい思いができるわけではありません。
ただ、静謐で充足された時を過ごすとはできると思います。


SUPERMARKET FANTASY

Mr.Childrenを聴いてすごいと思わされるのが、想いを伝える力。
それは彼らの奏でるメロディとバンドの音であって、桜井さんの歌唱力と言葉でもある。
想いのために歌があるのだと思わせてくれる。

Mr.Childrenのアルバム『SUPERMARKET FANTASY』を聴いてそんなことを思いました。

本作は、今まで以上にポップで、肯定的な一枚です。
人によっては、肯定されることが逆に癇に障ったり、苦手に感じる人もいるかもしれません。
それでも、自分達の想いを伝えることを厭わないのがすごい。

そして、その想いが徐々に身体に染み込んでいき、今ではこのアルバムを聴くとすごく前向きになれます。
最初は正直、アレッと多少拍子抜けしたんですがね。


やはり私にとって、Mr.Childrenは偉大の存在です。
時代は大変な局面を迎えていますが、音楽って素晴らしいなと思わせてくれた一枚です。