2009年8月29日土曜日

A beautiful gree

ACIDMAN、ついにやってくれました。
新作の「A beautiful greed」が素晴らしい!

正直、前作のLIFEあたりでACIDMANはもういいかなと思っていたのですが、ジャケットに魅かれて思わず買ってしまいました。



まず、一曲目のインスト「A beautiful greed」が格好良すぎる。
大木さんの弾くピアノとバイオリンの美しい音色に、一悟の重厚なドラムが重なり合い、胸が高まります。

前半は、LOOPを彷彿させる怒涛の勢いに圧倒されます。
久々のこの感覚に嬉しくなります。
個人的には「Who are you?」の疾走感が好きです。

中盤は、ミディアムテンポ系の曲が固められています。
それでも、緩やかな「ファンタジア」や、「HUM」のようなスケール感のある曲や、「Bright & Right」のようなACIDMANならではのハネるリズムの曲等、多彩です。

そして、最後は「OVER」。
この曲は今のACIDMANだから書けた曲なんでしょうね。
最近はバラードも歌うようになったのですが、こんなに温かな曲は初めてじゃないかと思います。
それでもACIDMANらしさを失わずにいる優しく、希望に満ちた曲です。

よりシンプルになったんだけど、相変わらず深い大木さんの詩も好きですね。
ACIDMANのより広く、深化した世界が体感できます。


「A beautiful greed」のスライドショーを作ってくていた方がいました。
リンクさせていただきます。


2009年8月26日水曜日

第83回 大曲全国花火競技大会

8月22日に秋田の大曲で行われた「大曲全国花火競技大会」に行ってきました。
大曲の花火大会は「競技大会」という名前の通り、全国から選び抜かれた花火師達が競い合う大会だそうです。
私自身、今まで花火にそれほどの関心があったわけではないのですが、今回誘っていただくことができ初めて観てきました。

感想としては、本当に素晴らしい。それに尽きます。
今まで観てきた花火とは比較になりません。
圧倒的な美しさと迫力。

それまで、花火は目で観て楽しむものだと思っていました。
只、大曲の花火は違いました。
美しいのは勿論のこと、音と音楽、匂い、振動、全てを感じることができます。
鑑賞というよりは体感に近いのかなと思います。

こんなにも素晴らしい花火があるのなら是非とも毎年行きたい、強くそう思いました。
これ以上混むのは勘弁してほしいけれども、日本に生まれたのなら是非観てほしい花火大会です。


YouTubeにアップされていました「武士道」をテーマにした大会提供花火です。
この動画も素晴らしいのですが、生で観ると桁違いです。

2009年8月22日土曜日

ドーン

平野啓一郎さんの新刊、ドーン(DAWN)。
日本語にすると、夜明け。


小説の舞台は20年後のアメリカ。
情報が洪水のように流れ込み、全国民により監視を可能にしたネットワーク社会。

佐野明日人ら宇宙船「ドーン」のクルー達が、人類で始めて火星へ到着する。
しかし、アメリカの大統領選を揺るがす事件が、ドーンの中で発生する。
人類の希望であったはずのドーン、英雄であったはずの佐野明日人が大衆の好奇の的となり、様々な陰謀に利用されることになる。
情報が錯乱し、混沌とした社会の中で如何に生きていくかという真摯に向き合った作品である。

この小説におけるキーとなる考え方の1つに、分人主義という考えが提唱されている。
分人主義とは、家族や友人、会社など会う人によって、個人を分割した分人(ディヴ)が形成されると言う考え。
分人はキャラを演じるという表面的な操作ではなく、相手との共同作業により初めて形成される人格のことをいう。
よって、ある人に対しての個人とは、その人の個人全体ではなく、あくまでもその人向けの分人を指すことになる。

それの良し悪しは分からないが、様々な分人を生きることで、本来は分割不能な個人がバランスを保たれているということは現代社会においても同様だと思う。

友人と久々の再会の前に「彼の前の自分はどんな自分だったのか」と思うことや、「会社での自分は果たして本当の自分なのか」と思うことがある。
どれもキャラを演じているつもりはないが、確かに相手によって変化している自分がいる。
でも、やはり妻の前での自分、親の前での自分、兄弟の前での自分、友人の前での自分、後輩の前での自分、会社での自分、そのどれもが重要で、それがあるからこうやってバランスをとりながら生きていけて、今の自分があるのだなと思う。
この考えを読んでから、ふとそんなことを考えるようになってしまった。

小説の筋からは、大分それてしまいました。

本作は、いつの時代もそうなのかもしれないが、現代いう時代の複雑さを存分に感じさせてくれる。
だけど、それでも希望もあるし、どんなにも絶望的な状況からも再起すこともできる。
フィクションだとは分かっているが、この話を信じていたいと思えた。

今日と明日をつなぐ物語。
一筋の光を差し込んでくれる物語。

そんな物語がある限り、物語は続いていくのだと思う。

2009年8月17日月曜日

ランナーズハイ

今日は深夜のランニング。
気温も湿度も体調もいい感じであまりに気持ちよかったので、ついつい長距離を走ってしまいました。

走行距離は約13キロ。
タイムは1時間5分42秒。
1キロ当たり5分3秒。

前半はマイペースで、後半戦は気分がハイになってかなり飛ばしました。
ラスト1キロは気持ち的には4分30秒ぐらい。
(実際は5分ぐらいかかってるのでしょうが・・・。)

でも、それでも1キロ5分切れないんですね。
なかなか厳しい・・・。

だけれど、今日のランニングは今までで1番ぐらいに気持ちよかったです。
この感じでタイムを伸ばせたらなと思います。

2009年8月9日日曜日

亀有-浅草ラン

際限なく走りたいと思い、亀有から出発し、辿り着いたのは浅草の雷門。
完全な下町リレーをしてきました。距離にして11キロ、往復で22キロ。


大きな地図で見る


行きはなかなかの快走で、いつの間にやら浅草まで着いたのですが、帰りがつらかった。
何度も歩こうかと断念しそうになりましたが、震える膝を引きずって必死に走り抜けました。

これがハーフマラソンの距離なんですね。想像以上に長く、きつかったです。
それでも、夏の間にこの距離に慣れなくては。

しかし、浅草はいい町ですね。
かなり前に妻とデートしたことを思い出し、色々と思いを馳せてしまいました。
大切なかけがえのない人だなと。

2009年8月1日土曜日

ap fes '09旅行[3日目]

ap fes旅行の3日目は焼津-浜松-静岡-東京への移動でした。

浜松と言えば、鰻です。ということで、鰻をいただきました。
向かったのは兄のご友人の紹介で、「うな炭亭」というお店。

普段は外で鰻を全く食べないので、素人にも分かる美味しい鰻でした。
外はパリパリ、中はジューシー、いつまでも食べていたい味です・・・。



続いては、静岡のとろろの老舗店、「丁子屋」に向かいました。
何と1596年に創業し、浮世絵師の安藤広重が作品に残したお店です。


作品に残る老舗店だけあって、素晴らしいお店でした。とろろが美味しすぎる。
とろろに関しては、小さい頃から美味しいものを食べているのですが、このお店のとろろご飯は別格でした。
とろろだけで人は幸せになれると、思わされるぐらいのとろろご飯でした。


また、お店で販売されている浮世絵のポストカードを切らしていた代わりに、白黒の外国人向けのポストカードを頂くことができ、そんな温かな心遣いにすごく嬉しくなりました。

東京についた後は、椿屋珈琲店で水出珈琲とベリーチーズパフェみたいなものを頂きました。
椿屋、初めてでしたが私は美味しかったです。
最終日はこんな感じで、グルメツアーとなってしまいました。

3日間、何かすごく楽しい旅行で、1年間生きていける活力をもらえる旅行でした。
毎年、毎年こういうことを続けていけたらなと切に思いました。

一緒に付き合っていただいた皆様、ありがとうございました。

ap fes '09旅行[2日目-2]

さぁ、やっとap fes '09について書けます。
まずはap fesの概要について公式ホームページから引用します。

音楽プロデューサーの小林武史、Mr.Childrenの櫻井和寿を中心に結成されたBank Bandがホスト役となってゲストミュージシャンたちを迎え入れるスタイルをメインとしたライブ、環境にも体にもやさしい食べものや環境に配慮した商品の販売、環境問題をわかりやすい目線で語るトークショー、自然のなかで楽しめるワークショップなどが行われます。

上記の説明にあるようにap fesは、多くのアーティストを櫻井さん、小林さんが中心となって結成したBank Bandというバントに招き入れた、共に音楽を奏でるスタイルをとっています。

また、フェス全体としてマイ食器の持参や、ゴミの分別を促していたり、環境問題についての公演を行っていたり、環境を意識したフェスとなっています。

と言うと、最近のエコブームに乗っているように聞こえますが、ap bank自体は2003年に坂本龍一さんの発案で、小林さん、櫻井さんと共に環境問題に前向きに取り組んでいる企業を後押ししようというという理念の下に設立された市民バンクです。

そういう背景があって開催されるようになったので、すごく手作り感があり、温かみがあるフェスとなっています。
スタッフやオーディエンス同士の共存意識みたいなものを感じれるような。
つま恋という場所も暑いんだけど、緑に囲まれているお陰ですごくさわやな風が吹くので、そういった場所に行くことができるのも楽しみの1つだったりします。

前置きが長くなりすぎましたが、そんなap bank fes '09に行ってきました。
まずは、第一部の出演アーティストの方々から紹介します。

・Bank Band
・GAKU-MC
・いきものがかり
・キマグレン
・JUJU
・秦基博
・Bank Band

1曲目は中島みゆきさんのカバーの「糸」でした。

「なぜ めぐり逢うのかを 私たちは なにも知らない」
この1フレーズがあまりにも鳥肌モノでした。
あぁ、この人の声を聴きたかったのだと、泣きそうになります。

Bank Band以降は、正直普段は全く聴かないアーティストの方々ですが、思いの外盛り上がることができました。
特に「いきものがかり」と「キマグレン」は、本当に楽しかったですね。
「いきものがかり」のように自分よりも若いアーティストの演奏を聴いていると、すごくエネルギーをもらえます。自分も頑張ろうと。
それにそういうアーティストがいることに、何か嬉しくなりました。

そして、第一部の最後はBank Bandによる「煙突のある街」。
エコを意識した生活を叫ばれている一方で、過去の過ちには目を背け気味の世の中ですが、「それだけではいけない」と、本質的な問題か欠落したままだという感覚を覚えました。
きつかったけど、素晴らしい演奏でした。

次に第二部の出演アーティストの方々です。

・Bank Band
・一青窈
・倖田來未
・矢沢永吉
・Bank Band

サプライズとして、登場したのが矢沢永吉さんです。
櫻井さんの前振りがすごかったから、よほどの大物だとは思いましたが、まさかの矢沢永吉さんです。
生の矢沢さんは、本当に格好良かったです。
全ての動作が一々キメキメなのですが、その全てが格好良い。

その後のBank Bandによる「ステップ」と「沿逢」がやたら楽しかったです。
でも、だからこそ名残惜しくもありました。

そして第三部の出演アーティストの方々です。

・Mr.Children
・Bank Band with Great Artists

Mr.Childrenの満を持しての登場です。
Mr.Childrenって、楽曲とか桜井さんに目がいきがちですが、やはり素晴らしいバンドなのです。
あまりに圧巻のステージで、一瞬で過ぎ去った1時間でした。

それでも曲順は忘れましたが、「彩り」、「タカダメ」、「and I love you」は最高でしたね。
「彩り」は、私にとっては心の葛藤を浄化してくれる安定剤のような曲です。
「あぁ、初めて彩りを聴いたのもつま恋だったな」と思い返しながら、涙ぐみそうになりました。

個人的に最も鮮明に覚えているのが「and I love you」。
今まで100回以上聴いているのに、何かすごく染みわたった。全身に。
うまく言えないけど、この曲が日々の思いを全てを語ってくれた気がします。
本当に聴けてよかった。

Mr.Childrenの後は、おなじみの合唱による「to U」。

その後に打ち上げられた花火がすごく綺麗でした。
たかが花火だけど、その花火であれだけ一体感を味わえるのもap fesならではなのかと感じました。

なんか思い返すだけで、幸せな気分になるフェスでした。
櫻井さんが笑いながら何回も「心の距離が大事だから」と言っていたけれど、まさに会場全体の心の距離が近くなるのを感じさせてくれるフェスでした。

フェスでは聴くことができませんでしたけど、最近はBank Bandの「よく来たね」が心の中で流れています。

「ちょっと変わったろ?
あれから少し優しい気持ちでいれるから
うまく言えないけど
君も同じように 暮らしているとなんとなく考えてた
それがあたっていたらいい」