2010年2月3日水曜日

マッキアイオーリ展

東京都庭園美術館で開催中のマッキアイオーリ展に行ってきました
庭園美術館は初めてだったんですが、入口にはラリックの扉が待ち受けていたり、造りから置いてあるものどれも洗練されいます。

だけど、それらが柔らかな照明のお陰もあり自然に溶け込んでいて、温みが感じられる素敵な雰囲気でした。
美術館というよりはお屋敷に絵が飾られている感じです。

さて、マッキアイオーリ展です。
マッキアイオーリという単語は聞いたことすらなかったのですが、イタリアでいう印象派と呼ばれていた画家達の描写方法のことを指すそうです。
印象派と聞くと、モネやルノワール、ゴッホなどを思い浮かべてあまり好みではないのですが、フランスの印象派のように抽象的な印象は受けません。
かといって、ルネサンス時期のイタリアの宗教画とも似てなく、それよりは光の明暗を生かした柔らかい作品が多い気がします。
大半はトスカーナ地方の日常生活を中心に描かれていて、素朴で温かなイタリア本土の空気感が感じられる気がします。

そして、どれも哀愁を漂わせ、観ていて少し感傷的な気分にさせてくれます。

全く予備知識がなくても、何と言うか、心に染みるものがあります。
私のつたない言葉よりも、どうぞ作品を。

糸つぐむ人。
地味な構図ですけど、すごく空気感を感じることができ、素敵な作品でした。



田園詩。
緑が瑞々しくて、何度も作品の前に立ち止まってしまいました。


母親。
勉強中に夢中な娘が、母親の洋服を踏んでいることに気付かないでいます。
微笑ましい光景に、優しい気分になれます。


こんな感じで、素朴で温かな作品が多かったです。
個人的には、日本人の感性に合う絵画が多い気がし、自分好みの展覧会でした。

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